「もうあのような名作は生まれない」とある人が言った。幼き頃の誰もの耳に残る名画のタイトル。みんなが熱中したアクションゲーム。昨今、誰もが絶賛するそんな作品なんて聞かない。「あ、俺それ観てないわ」「興味沸かなかったからやってないわ」。名作なんて生まれていない。観てないやってない「名前は聞いたことはあるけどね」。「質が落ちたんだ」とある人は言った。本当に落ちたんだろうか。昔は物がなかったから何をやっても斬新で、それでいてクールだったのかもしれない。今では全て使い古されたシチュエーション。新しさなんて感じない。娯楽に慣れきって、人が飽きたんだ。飽食。映画もドラマも、恋もバイオレンスもホラーもみんな出尽くした。本当に出尽くしたの? 本当に? 物を考え創造し楽しむ時代は過ぎ、ただ与えられた娯楽を受け取るだけの時代が来ている。「それ、つまんない」「飽きた」。楽しむこと、ってそうなんだろうか。仕組まれたプログラムに沿って楽しまされるだけが娯楽なんだろうか。同じ何かに対しても、自分が感じればきっとそれは新たな興奮。感じられるかどうかはあなた次第。あなたが楽しいかどうかはあなたが楽しめるかどうかなんだ。
著者:香助総支配人 Yukai life【カスケが斬る!】