Column

個性的って言葉がもう個性的じゃないよね。カスケデス。ファミコンゲームのボスの名前みたいカスケデス。やっぱみんなと同じじゃ自分らしさがないしつまんないよね、とか言ってなんか奇妙なマスコットとかヘンな文字とか使う。「誰かが持ってたから」「雑誌に載ってたから」。どこが個性やねん。個性を主張しながら個性的だと自分が思った人の真似をする。それこそまさに没個性。そもそも個性ってなんだ？　って話なんだが、固有の特性なわけであって他者と区別しうる要素であるわけだよな。まあそりゃ社会で生活してるわけだから協調性も必要であって自分の意思も通せない場面なんて頻繁に出くわすだろうし、個性は社会的に見るとマイナスに働くことも多いだろう。だから、個性なんて、いやむしろこの日本では強調することは難しいのかもしれないな。「もっと個性を出して」とか言われてなんか特色を付けようとする、ってのもおかしな話だよな。個性ってのは「個人」の「性質」なんだから後付けできるようなもんじゃないだろ。自分の持ち味を大切に、それを引き出し、伸ばす形で表現する、ってのが「個性を出す」ってことだと思うわけだ。まあ出すぎの俺が言うのもなんだがな。